コンビニでの買い物。
目的のものを買い物カゴに入れ、いざ清算のためにレジに向かいます。
そこにはお手軽な和菓子や総菜、ガムなどがあり、ついついそのうちのいくつかをついついカゴに追加してしまう。
あなたもこんなついで買いをしたことがあるはずです。
実は、このついで買いが積み重なって売り手の大きな利益につながっているのです。
今回は、そんなついで買いをうまく活用して利益を上げるヒントをお伝えします。
Contents
8割の人が誘惑に負けるついで買い
先ほどのコンビニのついで買い。
あなたも経験があるはずです。
なぜ、そんなことが言えるのか?
ある調査によると、コンビニでついで買いを経験した人は8割にも昇るという結果があるからです。
これだけたくさんの人がいくつかの商品をプラスアルファで購入していくわけです。
積み重なった売り手のメリットは計り知れません。
なぜついで買いをしてしまうのか?
「お家に帰るまでが遠足です」
小学生のころ、遠足の最後に必ず言われました。
これは、遠足という特別行事中に気を張っていますが、終わったとたんにいつも以上に気が緩み、事故に巻き込まれないようにという注意の意味が込められた言葉です。
まあ・・・・・、小学生なので。。。
しかしこれは大人にも当てはまるのです。
勝負のプレゼンテーション。
何日も前からパワーポイントで準備をし、話す内容・段取りを整えいざ本番。
結果は何とか大成功。
喜んだのもつかの間、一気に気が抜けて、風邪などで寝込んでしまう。
なんてことは実はよくあります。
人は緊張をするとその後にふと気が緩む瞬間が訪れます。
実はここに、ついで買いの秘密が隠れているのです。
ついで買いを促すテンション・リダクション効果
人は『何かに挑んでいる時』に緊張状態になります。
そしてそこから解放されたときに気が緩み、注意力などが散漫な状態になってしまいます。
これを、テンション・リダクションといいます。
緊張(テンション)が減少(リダクション)するという意味です。
売り手側はこの心理効果を使って、お客さんの購買心理に作用させることができます。
ついで買いを促すテンション・リダクションの具体的な例
人は物を買うときにも同様の状態、一種の緊張状態に陥ります。
『買う』と決断したときが緊張のピークとなり、その後に一気に緊張が緩みます。
そのタイミングで
「ご一緒にポテトもいかがでしょうか?」
または、ふと目につくところに
お手軽なお菓子や総菜など・・・。
これがテンション・リダクションの例です。
あれだけ慎重に選んでいた新車の購入を決めたとたん、勧められるがままについで買いでオプションを付けてしまうのもテンション・リダクション効果です。
家などの購入に至っては、緊張度合いも非常に高くなります。
つまり、テンション・リダクション効果も大きくなります。
金額が非常に高額であるため、通常であれば高額のオプションもついで買いの意味合いで簡単につけてしまうことがあるのです。
もっと身近なところではAmazonなどのネットショッピングで『この商品を購入した方は、こちらの商品も購入されています』などのお知らせが表示されます。
結果、テンション・リダクション効果でついで買いをする人が後を絶ちません。
ついで買いを促すテンション・リダクション効果に大切なタイミングがある!
売り手側に立った場合、ついで買いを促すテンション・リダクション効果にはタイミングがあります。
そのタイミングは『緊張状態が最高潮に達してそれが緩んだ瞬間』です。
購入を決断する前だとまだ緊張状態です。
この状態でついで買いを勧めても注意が散漫になり最悪の場合、本命商品の購入すらされないことがあります。
また逆に決断後時間が経ってしまうと、冷静さを取り戻してテンション・リダクション効果は下がってしまいます。
つまりついで買いを促すタイミングは『買うと決断した直後』であることです。
テンション・リダクション効果でついで買いを促す場合の注意点
テンション・リダクション効果を使ってついで買いを勧めるに当たっても無作為に何でも勧めていいわけではありません。
車の購入を決断したお客さんに「もう一台いかがですか?」
これではさすがにお客さんも冷静さを取り戻して、YESとは言ってくれません。
テンション・リダクション効果を使ってついで買いを促すものは、本商品より安価なものであることが必要です。
また、お客さんが購入した本命商品に関連したものであることも重要です。
同じく車の購入を決断したお客さんに、炊飯器を勧めても効果はありません。
これらを踏まえて考えると、コンビニのレジ横のちょっとした商品をふとカゴに入れてしまう理由がわかるはずです。
テンション・リダクション効果でお客さんについで買いを促す
なにもこれはコンビニなどの特定の業界に特化した話ではありません。
例えば大口のコンサルティングが決まった時に、テンション・リダクション効果を使ってちょっとしたサイト管理などの小さな案件のついで買いを促すなども有効です。
内容は各々の業界によって変わるとは思いますが、どの業界も使えることはご理解いただけるはずです。
まとめ
多くの人が経験するついで買い。
売り手側としてはテンション・リダクション効果をうまく使うことによってそれを意図的に促すことが可能です。
結果として客単価がアップすることになります。
身近なところで使われているテンション・リダクション効果を使ったついで買い。
あなたの会社でも導入可能であるか、検討してみてください。