小規模事業者や個人経営の先生業は、本当に忙しすぎる人が多いです。
手帳などを見せてもらうと、数カ月先まで真っ黒です。
「忙しい、忙しい」
「今月に入って休みなし」
「あれも、これもやらなくては・・・・」
「忙しくて○○まで手が回らない」
「お客さんに○○をお願いされたからやらないと・・・」
これではいずれパンクしてしまいます。
今日はそうならないための、あなたが「やらないこと」を決める重要性についてお話します。
忙しい=儲かっているではない
仕事が忙しすぎて、
- 休みもない
- 寝る時間もない
- 家族と過ごす時間もない
- 趣味に費やす時間もない
こんな人はとても多くいます。
日本人は『忙しいのが良い』と考えている節があるようです。
やたらと「〇日寝ていない」などの『忙しいアピール』をしている方もいますよね?
忙しい人=必要とされている
という印象があり、忙しいことは良いことであると考えるのです。
しかし問題は
忙しい人=儲かっている
とは限らないと言うことなのです。
ここまで忙しく仕事に時間を費やしていても、それに見合った収益を得ている人はごく少数なのが実態です。
まさに『貧乏暇なし』ですね・・・。
忙しいにもかかわらず、儲かっていないのであれば適正な評価をされていないということです。
忙しい人=必要とされている・・・・
本当に『必要とされている』と言えるのでしょうか?
そもそも、各仕事で充分な収益を得ている人は、そこまでたくさんの仕事を行う必要がないともいえるのです。
多くの場合
たくさん仕事をしてるのにそれに見合う収益にならない
↓
あれもこれもともっと仕事を増やす
↓
適正な評価がされていないのでそれに見合った収益は得られない
↓
もっと仕事を増やす
↓
貧乏暇なしORパンク
という流れに陥ってしまいます。
忙しすぎるのは悪
もちろん仕事にやりがいを感じ、お客さんから必要とされて結果としてある程度忙しのは嬉しいことでしょう。
この場合はあくまで『適正』であって『忙しい』とは言わないかもしれませんね。
しかし、間違いなく言えるのは「忙しすぎるのはダメ」と言うことです。
『忙』という字は『心』を『亡ぼす』と書くように、忙しすぎるといろいろな弊害が起こってしまいます。
あれこれと仕事を増やし忙しすぎる状態になると、先に挙げたように健康面や家庭面などに悪影響が出るのは容易に想像がつきます。
そして、大きな問題の一つは各仕事のクオリティーが下がってしまうと言うことです。
当然ですが、ある程度以上の仕事量が増えれば1つの仕事にかける時間や労力は少なくなります。
また、1人のお客さんにかけられる時間や労力も減っていくわけです。
基本的にあなたは大量生産、大量販売をするような仕事ではないはずです。
あなたが行う仕事のや特殊性、お客さんに合わせたきめ細やかさなどのクオリティーこそがあなたの売りであるはずです。
そのクオリティーを下げてしまったらお客さんがあなたから買う理由も減ってしまうのです。
忙しすぎる人はやることを絞る
集中するというのは、集中すべきものにイエスと言うことだと誰もが思っている。
本当はまったく違う。
それはほかのたくさんのすぐれたアイデアにノーと言うことだ。スティーブ・ジョブス
今では考えられませんが1996年、アップル社は低迷していました。
そこで立て直しのために11年ぶりにスティーブ・ジョブスが戻ってきたのです。
まずジョブス行ったのは、アップル社に必要なものと不必要なものを取捨選択することでした。
今まで莫大な費用をかけたプロジェクトの数々をあっさりと捨て去り、主力製品を高額コンピュータに絞り込みを行い、製品ラインもたった4つに絞り込みました。
そしてその絞り込んだ4つのプロジェクトに特化して、最大限の力を注いだのです。
結果、会社は勢いを取り戻し、それから約20年、今のアップル社につながっています。
忙しすぎるあなたの力をどこに集中させますか?
経営資源である人・物・金は有限です。
また同じく、あなたの時間も体力も有限なのです。
そしてあなたはあなたの分野に関してプロフェッショナルなのです。
「あれもこれもやらなくてはいけない」
「すべてのお客さんの要望に応える」
「売上のために何でもやる」
これであなたの力はどこに注がれるのでしょうか?
あなたが行うべきはのそこそこのクオリティーの仕事を複数こなすのはなく、クオリティーの高い仕事をあなたのターゲットとなるお客さんに提供することです。
あなたはあなたの力が存分に発揮できることにを選択し、そこに全力を注ぐべきなのです。
捨てるのは勇気が必要
あなたは抱えきれないほど抱えている、「あれもこれも」を整理して不要なものを捨てる必要があります。
今までやってきたことを捨てるとき、今まで必要だと思っていたことを手放すとき、お客さんから要望があることをやらないと決めるときには葛藤と恐怖が伴います。
そこには勇気が必要です。
しかしその過程を経た姿勢こそが、あなたの専門性となり他との差別化となっていき、誇るべきあなたやあなたの会社の経営姿勢となり、お客さんに伝わっていくのです。
そしてそこまであなたの価値が高くなっていけば、各仕事に対して適正な収益を見込むことが可能になるのです。
まとめ
あなたはあなたの仕事のプロフェッショナルです。
逆にそれ以外の仕事はプロフェッショナルではありません。
あなたはあなたの能力がしっかりと発揮できる仕事に特化していくことこそが、お客さんに価値を感じてもらい、他との違いとなり、収益を安定させていく近道なのです。
あなたが「忙しすぎる」と感じているのであれば、やらないことをしっかりと決めてみましょう。