「え~、弊社は規模の小ささを活かして小回りが利き、他社よりの安価で・・・・」
小規模事業者や個人経営の先生業とお話をしていると、ライバルより安い価格でお客さんを呼ぼうとしている方が多くいます。
しかしほとんどの場合、小規模事業者や個人が価格競争をすると、その行き着く先は
- 競合のさらなる値下げ攻勢についていけない
- 安さでお客さんは来るが、労力の割に儲からない
のどちらかになってしまい、一度下げた価格をあげることもままならない状況になってしまいます。
今回は価格競争に巻き込まれないための方法についてお伝えします。
Contents
価格競争の勝利者はいつも決まっている
若干落ち着いた感はありますが、一昔前の牛丼値下げ価格競争。
牛丼業界大手3社が、1杯250円なんていうこともありました。
結果、その後3社ともそろって値上げをして、現在は300円後半くらいで落ち着いているようです。
当然、値下げ価格競争をすれば得られる利益は減ります。
価格競争は消耗戦です。
そこで勝負をすれば企業体力のある企業だけがかろうじて生き残れるだけです。
牛丼3社は3社とも企業体力があったので生き延びましたが、その影には多くの小規模飲食店の犠牲があったはずです。
規模事業者や個人が大企業相手に価格競争をした場合に勝ち目はありません。
そろそろそんな価格競争から抜け出しましょう。
価格競争から抜け出すには、価格以外の価値を買ってもらうこと
あなたが何か価値のある商品やサービスを破格で売り出すキャンペーンを行ったとします。
それがお客さんに伝われば同じ商品であれば安いほうから買おうと、一定数のお客さんは増えるでしょう。
しかし、ライバル会社がその破格以下の金額で同じ商品を売りだしたら、そのお客さんはそちらに流れてしまいます。
あなたは【安さ】をお客さんに訴え、お客さんは【安さ】にひかれて来ました。
もしもっと安いところがあれば、彼らはそちらに行くのは当然です。
あなたはさらにそのライバル以下の金額で売るという選択をしますか?
するとライバルはさらに・・・・、と完全な価格競争の消耗戦になってしまいます。
つまり、あなたはここで安易に【安さ】を訴えてはいけないということです。
価格競争をしないで差別化を伝える5選
あなたは泥沼にはまってしまう恐れのある安易な価格競争をしてはいけません。
【安さ】以外の価値を訴えることにより、ライバルと価格以外での価値をお客さんに感じてもらう必要があるのです。
では、小規模事業者や個人の先生業が価格競争以外の方法でお客さんに価値を伝える方法はどんなものがあるのでしょうか?
アフターフォローの充実
小規模事業者や個人のフットワークの軽さを活かした手法です。
大量販売を行っている大型企業はそこまでできない場合がほとんどです。
商品購入後に何か問題があればすぐに対応する。
レスポンスが早いなどの安心感を与えます。
総合プロデュース
一人のクライアントに付きっ切りで徹底サポートをする方法です。
例えば、ダイエットを売りにしている場合。
単に『痩せる』『体重を減らす』だけではなく、それに付随して日ごろの健康管理や食事、化粧や服や髪型などのトータルプロデュースをして、完全に安心て任せてもらう関係を作ることによる価値提供です。
ストーリーマーケティング
あなたが何かに期待をして、商品やサービスを購入する際は、それを片手間に売っている人よりも本気で頑張っている人から買いたいと思うはずです。
商品やサービスがいかにして生まれたか?
どのような想いで作り上げたか?
あなたがこの仕事にかける想い。
など、ストーリーでお客さんの共感を得ることにより、安心感や期待、クオリティーの高さと適切なフォロー。
そして何より共感を感じさせる方法です。
地元密着型
ビジネスモデルにもよりますが、ビジネスエリアを絞ってその地域のプロフェッショナルになるという形も有効です。
「いつもお願いしているから」というお得意様意識はクライアントをつなぎ留めておくにはかなり効果的です。
また、「この地域のことをよくわかっている」という印象を与えることによって、大きな安心感を感じさせることができるのです。
あなた自身のキャラクター
保険の営業マンなどは、全く同じ商品を売っているのに関わらず毎年『売れる人』『売るのに苦労する人』に分かれます。
あなたも何かを買う際に印象の悪い営業マンより、好印象の営業マンから買いたいと思うはずです。
商品やサービスを『売っている人』はとても重要なのです。
あなたのキャラクターはあなただけです。
これはライバルがマネしようと思ってもマネのできるものではありません。
お客さんにあなた自身のキャラクターを買ってもらうということはとても有効です。
これは5つの例ですが、まだまだたくさんの方法が思いつくはずです。
しかし、どの方法もしっかり伝えなくては伝わりません。
こうすることにより、価格以外の価値をアピールするので必ずしも価格競争をしている他社に合わせてこちらの価格を安くする必要はなくなるのです。
価格競争をしなくても支持してくれるお客さんの方向を向く
「価格を上げたらお客さんの数が減りませんか?」
その通りです!
このように価格競争を辞めると【安さ】のみを求めているお客さんは他社に流れてしまいます。
それでいいのです。
【安さ】のみを求めるお客さんは他に安いところがあればそちらに流れるので、もともとリピーターにはなりずらい人です。
しかし、価格以外の何かに価値を感じてくれるお客さんは、それがある限りは足を運んでくれるあなたの理想のお客さんに近いはずです。
どちらをターゲットにするかは明確です。
価格以外の価値をしっかりと伝えて、買ってもらいましょう。
まとめ
あなたの扱っている商品は価値のあるものであるはずです。
それを買ってくれた人には大きなメリットや利益をもたらすものであるはずです。
だとすれば、安易に安売りをするべきではありません。
価格競争に巻き込まれるのは、お客さんに価格以外の価値を伝えきれていない場合がほとんどです。
あなたが扱っている商品やサービスの価値。
そして、それにあなた自身がどのような付加価値をプラスすることができるのか、しっかりと考えてみましょう。
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