「SONYが作りそうなパソコンをデザインしてくれ」
スティーブ・ジョブスは、Apple立ち上げ当初macのデザインをこう発注しました。
これは当時、多くの日本企業が世界的にも優れたブランディングがされていたというエピソードです。
先日、小さな会社のブランディングが重要であるというお話をしました。
このブログでもブランディングとマーケティングという言葉が出てきたわけですが、あなたはその違いが分かりますか?
この違いが意外にごちゃごちゃになってしまう方が多いので整理していきましょう。
マーケティングとは
マーケティングの狙いはセリング(売る行為)を不要にすることだ。マーケティングの狙いは顧客を知り尽くし、理解し尽くして、製品やサービスが顧客にぴったりと合うものになり、ひとりでに売れるようにすることである
ピーター・ドラッカーはマーケティングをこのように定義しています。
他にも
マーケティングとは、顧客、依頼人、パートナー、社会全体にとって価値のある提供物を創造・伝達・流通・交換するための活動、一連の制度、プロセスである
米国マーケティング協会
いろいろな定義が存在しますが、マーケティングとはさまざまな手法を駆使して、売れるための仕組みを作ることです。
中小企業においては、ブログやメルマガ、チラシや広告などあらゆる方法を使って販路の拡大が目的とされます。
企業側発信でお客さんに伝える動きで、手法によっては短期で行うこともできます。
ブランディングとは
「○○ブランドのバッグが欲しい」のように、人はブランドに魅かれます。
前述のように、SONYのブランディングの結果、スティーブ・ジョブスが魅かれたのも同様です。
コーラと聞けばコカ・コーラを思い浮かべるというようなイメージも同様です。
そのような形を意図して作り上げる動きがブランディングです。
つまりブランディングとは、お客さんに企業のイメージを認知してもらうことです。
長期にわたって信頼を積み重ねることによって、お客さん発信の良いイメージを持ってもらうことが目的です。
長期的な成長には片方だけではダメ
「売る」いうことばかりに注力をしすぎると短期でも成果の出せるマーケティングだけを見てしまう人が多くいます。
しかし、マーケティングの延長線上にブランディングがあることによって、企業の長期的な成長が見込めるのです。
ブランディングとマーケティングの両方をしっかりと見据え、小手先の戦術で動かすのではなく、自社の経営戦略と照らし合わせたブランドのあり方も同時に作り上げていく必要があります。