不便が売れる時代

不便

 

便利なものだけが売れるというわけではないというお話です。

 

世の中は、今まで人類が経験したことのない価値観の時代に突入してしまいました。

 

今までの発展は、何かを便利にすることに目的を置いてきました。

猿のような原始時代から、考えると、

裸→寒さをしのぐ服・足を守る靴→おしゃれな服・靴

徒歩→車輪→人力車→車・バイク・電車→飛行機→電気自動車・リニア・ジャンボジェット

打製石器→磨製石器→刀→火縄銃→銃→大砲→ダイナマイト→核

 

とても大雑把に書きましたが、人がいかに「効率的に、便利に、楽に」できるかという部分が商品発明のもとになっていることがほとんどであり、ビジネスもその観点から成り立っています。

 

にぎやかな未来

 

筒井康隆氏が1968年に執筆した短編小説、『にぎやかな未来』では、広告があふれる社会では、安いレコードを買うとコマーシャルばかり。

コマーシャルの入ってないレコードは10万円もして、それは全く音の入っていないレコードである。

未来は静寂すらお金で買わないと手に入らないというブラックなお話でした。

 

 

不便を求める人々

 

現代は静寂ではないものの、これだけ利便性を追求し続けてきた社会となった結果、お金を払って『不便さ』を求める人が急増するという、今までの常識ではあまりない状況が蔓延している状況になっています。

 

分かりやすい例でいうと、トレーニングジムなどがあげられます。

24時間いつでも好きなだけトレーニングできる言うことで、東京でもすごい数のジムがあります。

サラリーマンが仕事帰りに、ジムに寄っていく光景は、もはや珍しくありません。

 

通常の社会の発展では、人が疲れないように。
楽に移動できるように、と発展してきたはずです。

しかし、現代ではその社会を横目にみて、わざわざお金を払ってあえて体を疲れさせているのです。
移動なんてしなくても良いのに、ルームランナーでハムスターのように、同じところを走っています。

ライザップではお金と時間をかけて、辛く厳しい体験を自らすすんでしています。

 

食べるものに困らないように社会が発展してきたのに、あえて断食をする人までいるのです。

 

生活の快適さを求めて発展してきたのですが、あえて遠くまで出かけて、不便な環境で衛生的とは言えないバーベキューやキャンプをします。

 

身の安全を追求してきたはずなのに、ジェットコースターやバンジージャンプで、恐怖にお金を払います。

平和を求めていながら、サバイバルゲームが開催されます。

 

まだまだありますが、お金を払って不便さを買う時代になったと言えるのです。

 

 

価値観の多様化

 

不便を買うという背景には、昔を懐かしむノスタルジーもあるでしょうし、便利すぎる反面の運動不足などのデメリットもあるはずです。

つまりは、それなりのものが事足りてきた時代では、そこからの価値観を選択できる余地ができたということです。

価値観が多様化したからこそ、その価値観に応えることができれば小さな会社が勝ち残る可能性が多くなったということです。

 

便利で楽なものだけが売れるわけではありません。

これからもっと人の生き方や価値観が多様化していくでしょう。

 

企業としても、今まで通りの価値観で良いのか悪いのか、考えてみましょう。


またお越しください

コメントを残す

*