小規模事業者、個人事業主は価格競争をするべきではありません。
しっかりと商品やサービスの価値を感じてもらったうえで、正統な価格で取引きをするのが基本です。
同様に、基本的に割引きもしません。
ただし、例外的に割引きを効果的に使って、集客に活かすことは可能です。
今回は、効果的な割引きをするにお当たってポイントと、注意点についてお伝えします。
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信用をなくす安易な割引き
「閉店セールです!全品処分で割引きです!値札に関係なく全て1000円均一!!」
東京上野のアメ横を歩いているとこんな声が聞こえてきます。
その声にひかれたお客さんが、こぞって商品を品定めしています。
しかし別の日、同じくアメ横では、
「閉店セールです!全品処分で割引きです!値札に関係なく全て1000円均一!!」
以前と同じように、同じお店で閉店割引きセールを行っています。
実は毎日『閉店』と謳って販売を行っているのです。
なので、同時に興味を持っているお客さんは、本当に閉店セールと信じている人。
つまり、初めてアメ横に来た人などで、本当に一度限りの閉店セールだと思っている人なのです。
対して、それを知っているお客さんはこの激安閉店セールに見向きもしません。
・・・これはとても分かりやすく極端な例です。
しかし、例えば10,000円の商品を「特別!」と言って毎日1,000円で売っていたとします。
すると、お客さんからは「その商品の価値は本当に10,000円なのか?」と怪しく感じられてしまうはずです。
また、同時にそのような販売方法をしている会社に対しても怪しさを感じてしまいます。
このように、安易にな割引きは、悪影響になるリスクを秘めているのです。
効果的な割引きとは
以前、安易な安売りをするべきではないとお伝えしました。
安さを前面に出してお客さんを引き付ける。
これはある意味、効果的です。
しかし、やり方を間違えるとお客さんは安くて当たり前の感覚を持ってしまいます。
その結果、安くないとお客さんを呼べないという負のスパイラルの状況になってしまうのです。
価格競争の渦に巻き込まれてはいけません。
とはいえ、価格は集客に多大な影響をおよぼすことは事実です。
上手に割引きをすることによって、商品や会社の価値を下げることなくお客さんを興味を引くことは可能なのです。
以下に割引きを効果的に活用する3つの方法をお伝えします。
1.割引き対象の人を限定する
特定の条件に当てはまる人にだけ割引きをするという方法です。
例えば
- ○○を購入していただいた方のみの限定
- アンケートに答えてくれた方限定
などがあります。
ポイントは「なぜ、上記条件を満たす人『だけ』に割引きをするのか?」の理由を明確にしておくことです。
『現在、お客様の声を集めているので、アンケートに協力いただいた方には○○の商品を特別割引きしますよ』
のような理由をつけるのです。
2.割引き日時を限定する
特別な日『だから』という理由で特別に割引きで販売をする方法です。
- 創業記念日で割引き特別販売
- 在庫一掃での割引き
- 新商品発表記念割引き
- 事務所移転割引き
など、『特別な日限定』にすることによっても「普段は値引きしない」という印象は保つことは可能です。
3.会社独自の価値観での割引き
会社の立ち位置にもよりますが、その経営スタイルに合わせた理由で割引きをすることも可能です。
- ○○店店長就任祝い割引き
- 社長に子供が生まれた割引き
など、その会社の価値観を出しながらユニークな印象を与えることも可能です。
これは、うまく行うことによってお金以外の大切な価値観をしっかりと持った組織であることの印象付けることができます。
ここのポイントは、どこまでのユニークさを出すかは会社の立ち位置で冷静に判断することです。
割引きには納得できる理由が必要です
商品に絶対的な信頼を持つ高級ブランド店は安売りも安易な割引きもしません。
ごくまれに割引きをするときは『スペシャルな日』なのです。
そしてそれを受けられる人も『スペシャルなお客さん』なのです。
安さではなく商品やサービスのクオリティで勝負をするあなたの会社も基本的には安売りをしない会社なのです。
その会社が割引きをするのですから、お客さんから見てその価値と納得できる理由をしっかりと伝える必要があります。
その結果、商品と会社の価値を落とさないと同時に、希少性もあり割引きにともなう集客効果や話題性も最大限に引き出すことが可能になるのです。
まとめ
小規模事業者、個人事業主の先生業は安さで勝負する価格競争をするべきではありません。
同様に安易な割引きもしてはいけません。
方法を間違った割引きは商品と会社の価値を下げ、結果として自分の首を絞めることになってしまいます。
あなたの商品やサービスも基本的に安売りも割引きもしないのです。
だからこそ、特別なときに行う割引きサービスのインパクトは絶大になるのです。
なので割引きを何回もするものでもありません。
しかし少ない回数だからこそ、どうせやるであれば、お客さんに対して大きなインパクトを与えるのと同時に、最大限の効果を得るようにしたいものですね。