あなたは仕事に対するモチベーションは高いですか?
では、あなたの周りの方はどうでしょうか?
では、そもそものお話になりますが、モチベーションとは何ですか?
やる気?
元気?
勢い?
分かるようで意外に分からない、仕事におけるモチベーションについてのお話です。
Contents
モチベーションって何だ?
スポーツ選手のインタビューなどでこんな言葉を聞いたことがあると思います。
「○○のために、モチベーションを高めて・・・」
「○○のために、モチベーションを維持して・・・」
カタカナで『モチベーション』と言ってしまっていますが、そもそも『モチベーション』ってどういう意味でしょうか?
日本語では何というのでしょうか?
辞書ではこう書いてあります。
モチベーション
動機づけ 動機を与えること
動機づけ・・・・って何でしょうか?
さらに、動機づけについて調べるとこう書いてあります。
生活体に行動を起こさせ、目標に向かわせる心理的な過程をいう。
外的要因と内的要因と相互作用で成立する。
つまり、自分や他人に行動を起こす気にさせることです。
すごく簡単に言ってしまえば「やる気にさせる」とも言えるかもしれません。
モチベーションには3種類がある
「○○のためにモチベーションを高めて・・・・」
って、モチベーションを高めるにはどうしたら良いのでしょうか?
先ほどのように辞書にはこう書いてあります。
“外的要因と内的要因と相互作用で成立する“
実はモチベーションは外的要因と内的要因を含めて3パターンあります。
モチベーションの外的要因2パターン
モチベーションを形成する外的要因は大きく2パターンです。
お金
お金を得るために行動をすることです。
「これをやれば○○円もらえる」
「これをすれば○○円儲かる」
というように、お金がモチベーションの源になります。
恐怖
恐怖を回避するたに行動を起こすことです。
「目標値を達成しないと怒られる」
「○○をやらないとクビになる」
など、恐怖の回避欲望が原動力になるのです。
モチベーションの内的要因1パターン
モチベーションを形成する内的要因はこれです。
心構え
心の内側から湧いてくるモチベーションです。
「誰かのために」
「楽しくてワクワクする」
「使命感を感じる」
など、心から「やりたい!」と感じるものです。
3つのモチベーションの違い
先に挙げた3つはどれもモチベーションです。
しかし各々、特徴があります。
モチベーションの外的要因の特徴
強み
『お金』『恐怖』の2つのモチベーションのメリットは即効性があることです。
また、行動の内容や当事者の心がどうであれ、それを上回るお金や恐怖を用いることによって、ある程度外からコントロールが容易にできるのが特徴です。
弱み
持続性に欠けます。
そのカギは人間の慣れです。
「○○を行えば10万円もらえる」
最初はモチベーション高く仕事をしますが、そのうち10万円を手にすることに慣れていきます。
給料が上がったサラリーマン。
当初はうれしい気持ちが大きくモチベーションが上がりました。
しかし、半年から1年もすればその金額にもすっかり慣れて「もっと欲しい」という気持ちになるようなものです。
「○○をしなければ怒られる」
そのうち、怒られないラインなどを把握し、冷静にことを進めるようになります。
この2つのモチベーションを継続していくためには、お金も恐怖も永遠に上げ続ける必要があるのです。
これは現実的に不可能です。
例えるならば、燃料を補充している間は動くものの、みるみる燃費が悪くなり、燃料が切れたらピタリと止まる乗り物のようなイメージです。
モチベーションの内的要因の特徴
強み
『心構え』によるモチベーションは比較的持続します。
お金などの対価や、恐怖回避などが目的ではないので、心の中に「行動する理由」があれば基本的には持続が可能です。
これを例えるならば、マグマなどのように湧き上がるようなエネルギーで、簡単には枯渇しないようなイメージです。
弱み
コントロールが簡単ではありません。
お金と恐怖との大きな違いは、当人の理解と了解と納得が不可欠であるということです。
「いいからやれ!」
は、基本的には通用しません。
そして、それがあるからこそ、強く持続性のあるモチベーションとなり得るのです。
仕事においてはどのモチベーションが大事か?
仕事をする上でのモチベーションは、3つのうちどれが大切なのでしょうか?
お金
恐怖
心構え
正解は・・・
全部です!
お金、恐怖だけのモチベーションだけでは、割と早い段階でいずれ限界が来てしまいます。
心構えのモチベーションは、一見、力強く美しく感じますが、現実的には適切な報酬を得ることなく、仕事をして生活をし続けるのは不可能です。
また、経営者であれば、ある程度の危機感や「こうなりたくない」という思いが全くの0では、ライバルに勝つことは難しくなるでしょう。
ポイントは3つのバランスなのです。
経営者として、仕事におけるモチベーションを考えるのであれば、どれか1つに偏ることなく、3つをバランスよく課していくことが大切なのです。
モチベーションは他人か?自分か?
さて、今までの話は、あなたが他人にモチベーションをかけるお話でしょうか?
それとも、自分自身がやる気になるという話でしょうか?
これも答えは、どちらもです。
他人には外的要因である『お金』『恐怖』のモチベーションが与えやすいので、そればかりに偏ってしまう経営者は非常に多いです。
自分自身に関しては、内的要因が見えるので利益度外視で突っ走る人もいます。
しかし、自分自身に対しても、他人に対しても『お金』『恐怖』『心構え』という3つを適切に組み合わせることによってある程度のコントロールと持続ができるということなのです。
モチベーションは下がる
仕事をする上で、モチベーションは必須です。
そして3つのモチベーションを組み合わせることによって比較的持続性のあるモチベートが可能になりますが、いずれモチベーションは下がります。
その確率は100%です。
永遠にモチベーションが高いままでいることは不可能なのです。
これを理解しておかなければ、モチベーションが下がることを許容できなくなります。
自分だけならともかく、周りを許容できなくなった先は想像に難しくありません・・・。
つまり、モチベーションにだけ依存した仕事はしてはいけないということなのです。
モチベーションだけに頼らない仕事
仕事をする上でモチベーションがあるから、新しいアイデアが湧き、やりがいを感じていくのです。
しかし、モチベーションに依存しすぎると、仕事自体がモチベーションの大きな波にのまれてしまいます。
モチベーションが高いときに何かの作業を行えば一時的に作業は進みますが、モチベーションが下がれば終わりです。
そこで大事なのは、モチベーションが高いときに仕事の仕組みやプランを作るということです。
そうではなく、モチベーションが高いときにこそ仕事の仕組みやプランを構築します。
そして、あとはモチベーションの上下に関わらずにそれを遂行するだけ。
という状態を作るのです。
こうすることによって、仕事にモチベーションを活用しながらも、モチベーションだけに左右されない働き方になるのです。
まとめ
仕事を進めるときには、モチベーションが必須です。
自分や他の人のモチベーションを高めるために必要な要素や方法はいくつも持っておく方が良いでしょう。
しかし、人の心は機械ではありません。
思わぬところで上下し、自分でもコントロールできないときがあって当然なのです。
仕事においてはモチベーションをうまく活用すると同時に、モチベーションの上下に左右されない形を作ることこそにモチベーションを注いでいきましょう。