毎年たくさんの新製品が発売されます。
- 新成分配合!
- 新機能搭載!
- 今までにない!
このようなコピーをたくさん聞くわけですが、今回は必ずしも新しいものや新商品、新サービスが売れるわけではないというお話です。
Contents
商品・サービスが売れるように説明したつもりが・・・
あなたの商品やービスをお客さんに買ってもらうためには、その商品やサービスを理解してもらわなければいけません。
やる気のある経営者であればあるほど、自社商品やサービスがいかにすごいかを一生懸命説明してくれます。
「今までにないサービスで・・・」
「○○より低価格で・・・」
「以前より効率が○○%アップして・・・」
「最新の○○を搭載した・・・」
「以前よりスピードが速く・・・」
「最新のデザインで・・・」
と、まさに企業努力の賜物で、そのために社長さんはじめ皆さんが必死に努力したのが伝わってくることも多くあります。
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説明を聞かされたお客さんの気持ちは
機能が多くなった、進化した、サービスも頑張ってくれる。
それは分かりました。
結果、
「ご説明ありがとうございました」
「頑張ってみます」
と去っていくのです。
あなたもこんな経験があるのではないでしょうか?
お客さんはあなたの商品なんて欲しくない
頑張っている経営者は、自分の商品やサービスがいかに素晴らしいかを懸命に説明をします。
なぜならば、お客さんに買ってもらいたいからです。
しかし、基本的にあなたの商品やサービス自体を欲しいお客さんなんていません。
お客さんがお金を出してまで欲しいものは、あなたの商品やサービスを通してもたらされる経験なのです。
そこを理解していないと経験が欲しいお客さんに対して、必死にあなたの商品やサービスの機能がいかに最新で素晴らしいかを説明してしまうという間違いを犯してしまうのです。
これでは売れるわけがないのです。
お客さんに売れる『経験』とは?
商品やサービスの機能や性能のすばらしさではなく、お客さんが欲している経験とは何でしょうか?
例えばあなたが車の販売をしていると仮定しましょう。
車屋さんに来るお客さんは基本的に「車が欲しい」と考えている人です。
しかし多くの場合、車自体が欲しいわけではありません。
「車が欲しい」と言っているお客さんが欲しいものは例えば
- 長距離の移動手段が欲しい
- 通勤手段が欲しい
- 近場のスーパーの買い物に使いたい
- 家族旅行がしたい
- たくさんの荷物を運びたい
- バーベキューがしたい
- スキーに行きたい
- デートで彼女を助手席に乗せたい
などです。
お客さんが欲しいのは車本体ではなく、その体験なのです。
これを実現するための手段として「車が欲しい」と言っているのです。
そこを勘違いしてデートで彼女を助手席に乗せたいと考えているお客さんに『今までにないくらいの量の荷物を運べる軽トラック』を勧めても意味がありません。
ちょっとスーパーで買い物したいと考えている人に
- 最大○○馬力
- 最高速度が○○km
- 最新機能の数々が搭載
- デザインがかっこいい
- 機能や性能に比べて金額がリーズナブル
とまくし立てても売れるわけなどないのです。
その商品やサービスから得られる経験を説明する
例えば、週末に子供を連れてアウトドアにかキャンプに行きたいお父さんは、キャンプに行くために車が欲しいのです。
そこに営業マンが車を売るために、
「この車は馬力がすごくて、静かで、最新のナビで、4WDで、車内が広くて・・・」
とまくし立てるように説明します。
しかしお父さんは素晴らしい性能の車が欲しい訳ではないのです。
欲しいのは子供とキャンプに行くという体験なのです。
もしその営業マンが
「これは4WDで馬力があるので、キャンプ場の斜面でも楽に走れます」
「最新のナビで、全国のキャンプ場を網羅しています」
「車内も広いので、道具をたくさん積んでお子さんと車内で寝ることもできます」
と、「キャンプが最高のものになる」とその車から得られる経験をストーリーで伝えたらどうでしょうか?
お客さんがその経験を「欲しい」と思えば、それを実現できる手段である車を購入するという行動につながるのです。
それが経験を売るということなのです。
売れるものはいつでもお客さん目線
当たり前のことですが、『子供とキャンプに行って楽しむ』という経験をしたいお父さんに対して『女性にモテる』経験を売っても意味がありません。
逆にかっこいい車で『女性にモテる』経験をしたい男性に『子供とキャンプに行って楽しむ』経験を売ってもダメです。
求めているものはお客さんごとに違います。
つまり、お客さんの求めているものをしっかりと掴まなくては適格なおススメをすることができないのです。
そのためには目の前のお客さんが何を欲っしているのかを、お客さんの目線になって知ることが必要不可欠なのです。
まとめ
商品やサービスの機能や性能、質を高めることは絶対に必要です。
しかしそれ自体が目的なのではなく、それらを通してお客さんの得られる体験をなどの質を上げるための手段です。
お客さんがあなたの商品やサービスを買ったときに「どんな機能や性能が得られるか?」ではなく「どんな経験が得られるか?」をしっかりとい伝えてください。
お客さんに売れるものは、その経験です。
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