【お客さんのニーズに応える!】マーケットインとプロダクトアウト

【お客さんのニーズに応える!】マーケットインとプロダクトアウト

 

ビジネスでは、商品やサービスがお客さんのニーズにマッチしてはじめて売れていきます。

つまり、どれだけ的確にお客さんのニーズを掴むのか?

そしてどれだけ掴んだニーズに応えうるものを提供できるのか?

この点において、経営者は頭を悩ませているのです。

今回は、こんな問題を解決するヒントになる『マーケットイン』と『プロダクトアウト』という考え方をお伝えします。

 

正しい選択はどちら?

【お客さんのニーズに応える!】マーケットインとプロダクトアウト

 

経営者は常にビジネスのタネを探しています。

ここに2人の経営者がいます。

Aさん「お客さんから○○の声が上がっているのでこんど自社のノウハウを活かして◇◇を販売しようと思っています!」

Bさん「今までになかった△△を開発したので、これを世間に広めていきたいです!」

2人も同じく会社経営を行っていますが、若干方法論が違うことにお気づきでしょうか?

 

あなたのビジネスもこのどちらかに当てはまるはずです。

では、具体的にこの2つがどう違うのか、そして各々のメリット・デメリットなどを見ていきましょう。

 

マーケットイン

【お客さんのニーズに応える!】マーケットインとプロダクトアウト

 

まず、Aさんの「お客さんから○○の声が上がっているのでこんど自社のノウハウを活かして◇◇を販売しようと思っています!」

という考え方を見ていきましょう

 

これはお客さんの意見やニーズを把握してそれに応えるようなものを商品にしていくという考え方です。

この考え方を『マーケットイン』と言います。

 

通常はアンケートやリサーチなどを通じて、お客さんの意見やニーズや要望を汲みとり、それに応える商品やサービスを開発・販売していきます。

 

マーケットインのメリット

マーケットインの大きなメリットは、前もってお客さんの意見やニーズを出発点としていることです。

お客さんのニーズの掴み方、そしてそれに的確に応える商品やサービスを提供することができれば、それは必然的に『売れる商品』となります。

 

マーケットインのデメリット

しかし、マーケットインにもデメリットはあります。

それは、お客さんの意見やニーズや要望が出発点となるため、お客さんのレベルでの発想に収まってしまということです。

そのため、お客さんが想像もしえなかった商品、期待を大きく超えるサービスなどを作るが困難になります。

結果、革新的なものが生まれてこなくなります。

 

プロダクトアウト

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次にプロダクトアウトについて考えていきましょう。

先ほどのBさんの「今までになかった△△を開発したので、これを世間に広めていきたいです!」

という考え方です。

 

これはマーケットインとは逆の発想です。

商品やサービスを作る基準が、提供する側の『考え方』や『作りたいもの』『作れるもの』となります。

つまり、企業側の発想でお客さんにとって良いと思われるものを商品化して販売していく流れです。

 

 

プロダクトアウトのメリット

プロダクトアウトのメリットは企業側の発想が出発地点となるので、完成した商品がお客さんの想像し得なかったような革新的な商品になり得るということです。

 

ヒットすれば、空前のブームになる可能性があります。

革新的な商品が生まれることも多く、それが新しいスタンダードとなり世界の発展に寄与することがあります。

 

プロダクトアウトのデメリット

プロダクトアウトのデメリットとしては、お客さんの意見やニーズや要望が活かされていないので、方向性を間違うと、全く的外れなものになってしまうこともあるということです。

 

企業側が自信を持って送りだした今までになかったような新商品。

お客さんから全く見向きもされずに消えていく・・・・。

こんな商品も多くあります。

 

 

マーケットインとプロダクトアウトの例

【お客さんのニーズに応える!】マーケットインとプロダクトアウト

では、マーケットインとプロダクトアウト、それぞれの例を見てみましょう。

 

マーケットインの例

 

現在の日本はマーケットインの考え方が非常に強いです。

海外で発明されたものを小型化・高性能化・追加機能を付けて販売していきます。

 

例えば、海外メーカーが開発したロボット掃除機のルンバ。

それに対して日本メーカーは、円形を三角型にすることによって部屋の角のゴミまできれいに吸い取れるなどの、さまざまな追加性能をプラスして製品化しています。

 

 

プロダクトアウトの例

 

今まで見たこともないようなもので、世の中に革新的な衝撃を与えるもののほとんどがプロダクトアウトによるものです。

分かりやすい例で言うと

appleのiPhone、発売当時のSONYウォークマンなどです。

 

どちらも、発売当時は革新的であり、それが今ではスタンダードになっています。

 

しかし、プロダクトアウトの製品は革新的なものが多い反面、世間に受け入れられず消えていくものも多くあるのが現実です。

家電メーカーのパイオニアは実は、20年以上前に当時としては超革新的なスマートフォンのようなものを発売しました。

しかし、時代が追いついておらずに人知れず消えていった・・・。

常にプロダクトアウトにはこんなリスクが付きまといます。

 

マーケットインか? プロダクトアウトか?

【お客さんのニーズに応える!】マーケットインとプロダクトアウト

 

では、ビジネスをしていくうえでは結局マーケットインとプロダクトアウトのどちらを選択すべきなのでしょうか?

 

マーケットインを選択するかプロダクトアウトを選択するかは、その会社の方針で決まってくるものなので、どちらが良いか悪いかではないのです。

 

例えばapple社は、常に革新的な製品を生み出すプロダクトアウトを行う企業です。

逆に現在の日本の多くの企業はマーケットインを行っています。

 

答えは、経営者であるあなたの考え方次第なのです。

 

しかし、戦略として会社の体力が充分でない時点では、比較的安全なマーケットインを選択するのが一般的とも言えます。

そしてある程度企業体力などが備わってきたらプロダクトアウトにチャレンジする方法もあります。

 

マーケットインとプロダクトアウトの本質的な共通点

【お客さんのニーズに応える!】マーケットインとプロダクトアウト

 

マーケットインは、お客さんの意見やニーズや要望を解消する商品です。

逆にプロダクトインは、企業側発信でアイデアを提示して、お客さんから「それ欲しい」と言わせる商品です。

 

つまり、

マーケットインはお客さんの顕在化されたニーズに応えるもの

プロダクトインはお客さんの中に眠っていた潜在的ニーズに応えるもの

と言えます。

ここで大切なことは、どちらもお客さんのニーズに応えるということです。

特に技術やアイデアが豊富にあると、お客さんのニーズを無視してしまうことがあります。

しかし、ビジネスはあくまでもお客さんがいて成り立つものです。

つまり、マーケットインもプロダクトアウトもビジネスである以上は、大切なことは同じだということなのです。

 

まとめ

まとめ

 

お客さんの意見やニーズを把握してそれに応えるのを商品にしていくマーケットイン。

企業側の発想でお客さんにとって良いと思われるものを商品化していくプロダクトアウト。

 

ビジネスの手法は大きくこの2つに分類されます。

一見、正反対のように感じますが、共通点がどちらも『お客さんのニーズに応える』ということです。

絶対にここを外してはいけません。

 

どちらを選択するかは、企業側のスタンスによって決まります。

マーケットインとプロダクトアウト、このどちらにもメリット・デメリットがあります。

 

あなたのビジネスではどちらを選択するのかをしっかりと見極めて選択してください。

またお越しください

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