「お客様の声に応えます!」
と、顧客目線が大切ですと言われます。
確かにサービスを提供する方の独りよがり
のものは売れる見込みはありません。
しかしお客さんの声に応えれば売れるか?
と言えば、答えはNOです。
例えば私は以前、社員教育や組織開発などを
行うコンサルティングを行っていました。
事前に社長さんなどと打ち合わせをするのですが、
このような言葉がたくさん出てきます。
「社員に喜んでもらいたい」
「明るい会社にしたい」
「社員一人ひとりに人間的に成長してもらいたい」
・
・
・
なるほど。
ではと、そのようなプランを設計して提案してもNOに
なってしまいます。
あれ??
望むことに応える内容なんだけど??
なぜでしょうか?
ここに気が付かないと、
「良いもののはずなのになぜか売れない」
サイクルにはまってしまいます。
例えばダイエット。
多くのお客さんの声は
「痩せたい」
です。
(おそらく)一番効果的な痩せる方法は
食事制限と運動です。
これなら100%痩せられるはずです。
それを徹底的に管理して実行するプランを立てて
提案しても多くの人は買ってくれないでしょう。
なぜならば、お客さんは
「痩せたい」と言葉では言いますが、本音は
「楽をして痩せたい」であることが多いのです。
だから、食事制限、運動をすれば痩せられるのは
分かっているのに、
○○ダイエットが永遠に消えないのです。
お客さんの本音を捕まえましょう。
冒頭の社員教育、を提案した社長の本音は
「社員に喜んでもらいたい」
「明るい会社にしたい」
「社員一人ひとりに人間的に成長してもらいたい」
↓
「お金をかけずに」
「自分はやらずに誰かに任せて」
などの言葉が隠れています。
それが悪いわけではありません。
経営者の立場、社長の仕事を全うするという意味
ではそう思うのもある意味当たり前といえます。
しかし、その隠れた言葉に気が付かずに正論をぶつけると
相手は引いてしまいますよ。